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□HOLZ三河ニュース No.0058 |
現在、最新のHOLZ三河ニュースです。 左側にバックナンバー一覧が掲載されている場合はバックナンバーを読む事ができます。 |
  | ●田口線の歴史 | |
寒狭川縁りに古い廃屋を見つけました。それは以前鉄道の駅だったところで「田口駅」と呼ばれていました。設楽ダムが完成すると深いダムの底に水没してしまうその駅には昭和の初めから戦後にかけて、奥三河の経済・特に林業の発展に貢献してきた歴史があります。 1900年(明治33年)に豊川鉄道が、1923年(大正12年)に鳳来寺鉄道が営業を始めると、この沿線から外れた長篠村、鳳来寺村、海老町、段嶺村、田口町を中心に鉄道敷設への熱意が高まりました。 当初の計画では経路は豊川鉄道の長篠(現JR飯田線・大海)から分岐して寒狭川に沿って玖老勢〜海老〜田峯竹桑田〜清崎〜田口と進み動力は蒸気の予定でした。しかし、途中で地元住民の意向により分岐点を鳳来寺口(現本長篠)とし経路も三河大草〜鳳来寺〜玖老勢へと変更され、急勾配となったため動力も電気にすることになりました。 そして1927年(昭和2年)田口鉄道株式会社が資本金300万円で設立され、敷設工事が進められることとなりました。翌1928年(昭和3年)年5月11日、第1期工事として鳳来寺〜三河海老間11.6kmを着工。全線のおよそ半分を約1年で完成させ、とりあえず鳳来寺鉄道より電力を供給して1929年(昭和4年)年5月22日に営業を開始。このときの車両は半鋼製ボギー電車2両と40t電気機関車1両でした。 そして翌1390年(昭和5年)の12月10日に三河海老〜清崎間6.5km区間の営業を開始しました。その後、清崎〜三河田口間4.5kmの工事では、この間に200mもの高さの違いがあることから、田口の市街地への鉄道乗り入れはできず、やむなく寒狭川縁りに駅を置いて、市街と駅の間に2.1km連絡自動車道を作ってバスで連絡することにし、1932年(昭和7年)12月22日に営業を開始しました。これにより全線22.6kmが開通となりました。 その後、戦時下では燃料不足で三河田口駅と市街地を結ぶバスが運休になったりしたものの大きな被害もなく、1951年(昭和26年)には豊橋までの直通電車の運転が始まり、またこの頃の神武景気により木材の売買が盛んになり、観光客も田口鉄道を利用してこの地域を訪れるようになってきました。 1955年(昭和30年)に田口鉄道は豊橋鉄道に合併され同鉄道の田口線となりました。しかし60年代になるとこの地方でも若者が都市部に流出するようになり過疎化が目だち、また自家用自動車が年々普及し、トラック輸送も増加するようになり田口線は苦境に立たされるようになってきました。 ついに、1964年(昭和39年)に豊橋鉄道は経営悪化に付き田口線の廃止、バス転換を地元に打診しました。地元は製材業者を中心に当然廃止に反対で、一時は田口〜岐阜県明智町の延長計画や国鉄移管、第3セクター化などが考えられたものの、1965年(昭和40年)9月の台風24号の被害により田口線清崎〜三河田口間が営業休止になり、その後話し合いが続けられたが、廃止が決定しました。しかも廃止直前の1968年(昭和43年)8月29日には台風10号により清崎〜田峯間が大被害を受けるという不幸に見舞われている。そしてその2日後の8月31日に田口線は廃止され、「さよなら列車」が走った。最後まで災害にたたられた終わり方であった。 なお、残された車両のうちモハ101、102は渥美線に転用、モハ14は設楽町に寄贈されて保存されています。 現在田口線の廃線跡は県道や生活道、自転車道などになっていますが、トンネルなど鉄道時代の名残を残すものも多く、廃線跡としてはなかなか楽しめる場所となっています。 |
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  | ●『栓』 ─ セン ─ | |
まだホルツの市場には出品されたことのない栓の木。一般的には通称『ハリギリ』(針がある桐に似た木という意味)とも呼ばれる。その呼び方は一応植物学的には一番通りのよい名だとのこと。また、『ニセケヤキ』という名前もあるそうです。今までにも別名のある木は種々ありましたが、この栓の木も例外なくいろいろな呼び名があるようです。例えば・・・ 縄文杉で有名な屋久島では『ミヤコダラ』と呼ばれ、これは都からきたタラという意味のようです。タラの木と同じで樹皮にはトゲがあり、新芽もタラの芽に似ています。芽は食用にもなりますが、タラの芽よりはアクが強いので別の地方では『アクダラ』とも呼ばれるそうです。その芽は熊も食べるので『クマダラ』、またあるきこりさんは、葉が朴の葉のように大きくてタラの木のように針があるから『ホオダラ』と呼んでいたそうです。さらには『テングッパ』とか『テングウチワ』などという呼び名まででてきました。これは栓の葉が天狗のウチワにそっくりだからというのと、天狗の住む所は相当山奥で栓も山深いところに育つからというところからきているとのこと。以上、多々別名の由来をあげてみましたが、最初にあげた『ニセケヤキ』といわれるゆえんは次のようです。用材としては、栓は木目がはっきりしているわりには白くておとなしく、控えめな美しさがあり、家具や建具や器具などあらゆる木工品の材として有効です。日本の有用材で年輪にそった孔圏の導管がほとんど一列に並んだように見えるのは欅と栓だけだそうです。そんなところから『ニセケヤキ』と呼ばれる原因になったようです。しかし、栓は、栓として軽くて白いわりに木目がはっきりでるのが魅力で、栃の木と同じくらい白く、世界中の木の中でも最も白い部類に属するほどだそうです。そんな栓の木が今後ホルツに出品されることもあるかと思います。その日を楽しみに待ちたいと思いますが皆様いかがでしょうか?(日浦) | ||
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  | ●第66回市況 | |
7月24日木曜日、HOLZ三河第66回市を、約80名の買方のご参加、約700m3 の出品で開催いたしました。 期間中の天候不順などにより、出品量が一段と減少しましたが、今回から出品された評価の高い愛知県有林材が、かなりの高値をつけ盛り上がりを見せました。 原木の不足はかなり広範囲にわたって深刻さを増しているようで、とりわけヒノキはものによっては5・6月の2〜3割高のものもあります。特に、一時引き合いが極端に弱くなり価格的にも低迷していたために原木が減少していたものの値上がり傾向が顕著で、ヒノキ6m、4m中目材に目立っています。製品価格に反映されていないだけに、業界全体にとって急激な原木価格の上昇は必ずしも歓迎すべきものとは限らないように思います。ようやく長かった今年の梅雨も明けようとしていますが、伐採搬出の増加につながるまでには時間がかかりますので、ヒノキの高値はまだしばらく続くものと考えています。今からでも高値相場に間に合いますので、意欲のある方は大至急ご出品ください。 さて、丸太の不足を心配しているうちにまもなく原木のシーズンが到来します。HOLZ三河では一昨年から始めた「三河材フェア」を今年も9月25日から11月6日の「三河材まつり」にかけて4回連続で開催します。三河地域の木材の消費拡大のため以前より微力ながら力を注いでまいりましたが、昨年11月にすべての工場がフル操業を開始し、近々三河杉の特質を生かした「ウッドデッキ」を製品化して販売開始するなど、地域材の需要拡大に努めております。どうぞ皆様も優良な地域材のご出品をお願い申し上げます。 |
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