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第70回市況

925日木曜日、HOLZ三河第70回市を、約80名の買方のご参加、約1,1003 の出品で開催いたしました。
9月になり涼しかった夏から一変して暑い日が続いていましたが、ようやく涼しくなりました。今回から「2003年三河材フェア」をスタートして、まずは第1回「穂の国市」を開催しました。これから11月6日の「第19回三河材まつり」までの約40日間が1年でもっとも忙しくまたやりがいのある季節です。今年も皆様に喜んでいただける「三河材フェア」そして「三河材まつり」となりますように、全員でがんばっています。
市況は、他市場も含め出材量がなかなか予想より伸び悩み、需給のバランスが取れるほどではなく、今回も相変わらずの高値が続いています。予想は難しいところですが、急激な下げ相場に入ることはなさそうな状況です。
次回は「2003年三河材フェア」第2弾「収穫祭」を開催します。そろそろ良材の入荷が増え始めましたのでどうぞご期待ください。

△強含み ○保合 ▼弱含み

栃は「栃の絹肌」と呼ばれることもあるくらい、色も白いけれど、表面がとても滑らかで、削ったあとの感触はとても良いそうです。材としては、全般に均質で緻密。まれに直径が2m以上もの大径木になることもあり、いろいろな使い道があるようです。しかし、栃は水分を多く含み腐りやすい。時には立木の時から空洞ができていたりして、材としては狂いやすいという欠点もあります。逆に良いところは先にあげた材が均質なことと、非常に割れづらいという特長がある。その特長をいかして、木の器としてよく使われます。
例えば、菓子鉢、サラダボウル、お皿やお盆といったところでしょうか。驚いたことには、現代の私たちと同様に、今から5千年以上も前の縄文人も、栃の木が器に向く材だと判断していて、しかもその栃の器に漆を塗っていたようです。そんな昔から積み重ねられてきた歴史というものに改めて驚かされました。また、栃は老木になると瘤状になったりするので、複雑な木目の材が得られることもあるとか。それに白い木肌の中に節がでると、節は茶色っぽいので、非常に目立ち、これを利用して木工品を作ると面白いものができることもあるそうです。最後にもうひとつ、栃と食の関係を紹介しておきます。蜂蜜ならず、「栃蜜」です。栃の花の香りが良いので、栃蜜も甘味が濃く香りも良いようです。甘いもの好きの方、一度パンなどにつけて食してみてはいかがでしょうか。(日浦)

栃  (トチ)

回は季節に合いそうな栗をとりあげてみましたが、実が食用になる点では同じ「栃」を今回のテーマにしてみました。
栃の実を加工して食べるといえば「栃餅」や「栃の実煎餅」といったところが有名でしょうか。ただ、栃の実を食用にするには、栗やクルミ、椎などと違いアク抜きが必要なので少し手間がかかるかな、と思われます。